摂氏温度(℃)の尺度水準を次から選べ。
- 0
名義尺度
- 1
間隔尺度
- 2
比例尺度
- 3
順序尺度
解答・解説を確認
正解1.間隔尺度
解説
摂氏温度は1℃の間隔がどの位置でも等しく、温度差には意味がありますが、0℃は温度が存在しないことを示す絶対的な0ではないため、間隔尺度です。名義尺度は分類のための名称や番号を表し、値の大小や差に数量的な意味をもちません。摂氏温度では温度差を比較できます。
- 出典
- オリジナル
TERM GUIDE · DATA
データを扱うとき、その値が「何を表しているのか」によって、できる比較や計算が異なります。このようなデータの性質を表すものを尺度といいます。
代表的な尺度水準には、次の4種類があります。
名義尺度
順序尺度
間隔尺度
比例尺度(比率尺度)
これらは、
分類できる → 順序を比べられる → 差を比べられる → 比を比べられる
という順に、扱える情報が増えていきます。
| 尺度 | 分類 | 順序 | 差 | 比例 | 例 |
|---|---|---|---|---|---|
| 名義尺度 | ○ | × | × | × | 血液型、地域名、電話番号 |
| 順序尺度 | ○ | ○ | × | × | 順位、満足度、等級 |
| 間隔尺度 | ○ | ○ | ○ | × | 摂氏温度、西暦年 |
| 比例尺度 | ○ | ○ | ○ | ○ | 身長、質量、時間、距離 |
尺度を判断するときは、データが数字で書かれているかどうかではなく、その数字の大小・差・比にどのような意味があるかを考えることが重要です。
名義尺度は、対象を種類や名前によって分類するための尺度です。
例えば、次のようなものが該当します。
血液型:A型、B型、O型、AB型
居住地域:地域A、地域B、地域C
来場経験:あり、なし
風向:北、北東、東、南東……
電話番号、郵便番号、学籍番号や商品番号などの識別番号
名義尺度では、値はあくまで「どのグループに属するか」を示すラベルであり、大小関係には意味がありません。
例えば、郵便番号は地域を識別するためのコードなので、
「郵便番号650の地域より、郵便番号100の地域の方が小さい」
などと数量として比較することはできません。
このように、
数字で表されていても、数値として計算できない。
名義尺度では、各カテゴリーの人数や件数、割合、最頻値などを調べることができます。
順序尺度は、カテゴリー同士の順番や大小関係には意味があるが、その間隔が等しいとは限らない尺度です。
例えば、アンケートの満足度を次のようにした場合、
不満
やや不満
普通
満足
とても満足
不満 < やや不満 < 普通 < 満足 < とても満足
という順序には意味があります。
しかし、「不満」と「やや不満」の差と、「満足」と「とても満足」の差が同じ大きさであるとは限りません。
1~5の数字を割り当てたとしても、
不満=1
やや不満=2
普通=3
満足=4
とても満足=5
という数字は主として順序を表しているだけであり、「4は2の2倍満足している」とはいえません。
大会の1位、2位、3位という順位も順序尺度です。1位の人が3位の人より上位であることは分かりますが、1位と2位の実力差が、2位と3位の実力差と等しいとは限りません。
順序尺度では順位が意味を持つため、中央値や順位にもとづく比較を行うことができます。一方、平均値を計算する場合には、カテゴリー間の差を等しいものとして扱ってよいか注意が必要です。
間隔尺度は、値の順序だけでなく、値の差にも意味がある尺度です。
代表例は摂氏温度(℃)です。
例えば、
20℃ − 10℃ = 10℃
なので、「20℃は10℃より10℃高い」という比較には意味があります。
ところが、摂氏温度の0℃は「温度が存在しない」という意味ではありません。0℃より低い−5℃や−10℃といった温度も存在します。
そのため、
20℃ ÷ 10℃ = 2
だからといって、「20℃は10℃の2倍の温度である」とはいえません。
このように、
差には意味があるが、比には意味がない
のが間隔尺度です。
西暦で表した年も間隔尺度として扱われます。
例えば、
2020年 − 2010年 = 10年
なので、「2010年から2020年まで10年間」という差には意味があります。
しかし、西暦の基準となる年は暦の上で定められたものであり、「時間がまったく存在しない状態」を0としているわけではありません。
したがって、
2000 ÷ 1000 = 2
だからといって、「西暦2000年は西暦1000年の2倍の時点である」とはいえません。
摂氏温度と西暦年は、間隔は意味を持つが、0が絶対的な基準ではないという点で共通しています。
比例尺度は、順序・差だけでなく、値の比にも意味がある尺度です。
比例尺度には、量が存在しない状態を表す絶対的な0があります。
例えば質量なら、0kgは質量がないことを表します。2kg、4kgと表すことができ、
4kg ÷ 2kg = 2
なので、「4kgは2kgの2倍の質量である」といえます。
比例尺度の例には、次のようなものがあります。
質量
身長や長さ
距離
面積
体積
時間の長さ
降水量
例えば身長について、「180cmは150cmより30cm高い」という差に意味があります。また、長さそのものについては絶対的な0を考えられるため比例尺度です。
降水量も同様で、0mmは降水がなかったことを表し、ある時間帯の降水量を足し合わせて1日の降水量を求めることができます。
例えば、
午前:3mm
午後:5mm
3+5=8mm
として合計できます。
温度でも、使う単位によって尺度水準が異なります。
摂氏温度(℃)は間隔尺度です。0℃は温度が存在しない状態ではなく、便宜的に定められた基準だからです。
一方、絶対温度(K:ケルビン)は比例尺度です。0Kは絶対零度であり、熱力学的温度の基準となる0です。そのため、絶対温度では温度の比を扱うことができます。
したがって、
摂氏温度 → 間隔尺度
絶対温度 → 比例尺度
となります。
間隔尺度と比例尺度を区別するときは、その0が「量が存在しない状態」を表しているかを確認します。
摂氏温度には0℃がありますが、これは温度が存在しないことを意味しないので間隔尺度です。
一方、質量の0kgは質量がないことを表すので比例尺度です。
0kg → 質量が存在しない(比例尺度)
0cm → 大きさが存在しない(比例尺度)
0℃ → 水が氷る温度だが、温度が存在しないというわけではない(間隔尺度)
令和元年 → 令和の1年目だが、令和が存在しないというわけではない(間隔尺度)
尺度水準を判断するときは、次の順に考えるとよいでしょう。
① 値は単なる分類ラベルか
順序すらなければ、名義尺度です。
例:血液型、地域名、電話番号、郵便番号、識別番号
↓
② 順番には意味があるか
順番はあるが、間隔が等しいとはいえなければ、順序尺度です。
例:順位、満足度、等級
↓
③ 差には意味があるか
1単位の間隔がどこでも同じで、差を比較できるなら、間隔尺度以上です。
↓
④ 0が「量がない状態」を表すか
表さなければ、間隔尺度です。例:摂氏温度、西暦年
表すなら、比例尺度です。例:質量、身長、距離、時間、降水量
この流れを覚えておけば、多くの尺度水準の問題を判断できます。
EXAMPLE
名義尺度
間隔尺度
比例尺度
順序尺度
正解1.間隔尺度
摂氏温度は1℃の間隔がどの位置でも等しく、温度差には意味がありますが、0℃は温度が存在しないことを示す絶対的な0ではないため、間隔尺度です。名義尺度は分類のための名称や番号を表し、値の大小や差に数量的な意味をもちません。摂氏温度では温度差を比較できます。
PRACTICE