「人工知能(AI)」とは
人工知能、AI(Artificial Intelligence)とは、画像の認識、文章の理解、予測、判断、生成など、人間の知的な活動の一部をコンピュータで実現する技術の総称です。
AIには厳密に一つに定まった定義があるわけではありませんが、現在では、特に大量のデータから規則性や特徴を学習して処理を行う機械学習を用いたものが広く利用されています。
例えば、大量の道路標識の画像と、その画像がどの標識であるかという正解データをAIに与えて学習させると、新しく撮影した画像についても「これは一時停止の標識である」「これは制限速度の標識である」と分類できるようになります。
機械学習
機械学習とは、コンピュータに一つ一つの判断方法を人間が直接プログラムするのではなく、多くのデータから規則性や特徴を学習させる方法です。
例えば、迷惑メールを判定する場合、人間が「この単語があれば必ず迷惑メール」とすべての条件を決めるのではなく、多数の迷惑メールと通常のメールを学習させ、その特徴から新しいメールを分類します。
AIと単純な自動処理の違い
コンピュータが自動的に何かを処理していても、すべてがAIというわけではありません。
例えば、
指定した時刻になったら照明を点灯する
入力された数値を決められた式で合計する
温度が30℃を超えたら換気扇を動かす
といった処理は、あらかじめ人間が設定した条件や計算式に従って動いているだけなので、通常はAIとは呼びません。
一方、
画像から人物や物体を判別する
過去のデータから売上や需要を予測する
音声を認識して文章に変換する
質問に応じて文章や画像を生成する
などは、AIの代表的な利用例です。
生成AI
AIの中でも、文章、画像、音声、プログラムなどの新しい内容を生成するAIを生成AI(Generative AI)といいます。
生成AIは、大量のデータから学習した特徴やパターンをもとに、入力された指示に応じて文章などを生成します。ただし、生成された内容が常に正しいとは限りません。
生成AIが、根拠のない情報や事実と異なる内容を、もっともらしく生成する現象をハルシネーションといいます。そのため、生成AIから得た情報をレポートなどに利用するときは、信頼できる資料で事実を確認することが重要です。
AIを利用するときの注意
AIは便利な技術ですが、その判断や出力を無条件に信用することはできません。
学習に使ったデータに偏りがあると、AIの判断にも偏りが生じ、特定の人や集団に不公平な結果をもたらすことがあります。また、個人情報や未公開の情報を外部の生成AIへ入力すると、プライバシーや情報管理上の問題につながる場合があります。
そのためAIを利用するときは、出力の正確さ、安全性、公平性、プライバシーなどを確認し、必要に応じて人間が判断することが大切です。
なお、AIが自ら能力を向上させ、人間の知能を大きく上回ることで社会や技術の発展が急激に変化する仮説上の転換点をシンギュラリティ(技術的特異点)といいます。これは将来について議論されている概念であり、現在すでに起こった出来事を表す言葉ではありません。
AI → 機械学習 → データから特徴を学習して分類・予測などを行う
という関係を押さえておくとよいでしょう。